精神疾患について考察するブログ

自分が患っている精神疾患を中心に、それらの疾患や患者とどうやって向き合っていけば良いかを考察します

うつと食品添加物

筆者は双極性障害II型、パーソナリティ障害、適応障害と診断されていますが、うつ病ではありません。しかし上述した疾患の症状として「抑うつ状態」を感じることは多々あります(むしろ発病してからの大半の期間を「抑うつ状態」で過ごしています)。

うつと抑うつ状態については、詳しくない方も多いと思うので、本編に入る前に解説しておきます。結論から申し上げますと、うつと抑うつ状態は違います。「うつ」とは病気の名前で、「抑うつ状態」とは症状のことです。わかりづらいという方のために例えを挙げて説明します。

あなたは発熱、のどの痛み、鼻づまりを訴えて病院に行ったとします。診断の結果、風邪と診断されました。このとき「風邪」とは病気の名前で、「発熱」、「のどの痛み」、「鼻づまり」は症状ですね。

注意したいのは、風邪≠発熱であり、また風邪≠のどの痛みであるということです。なぜなら風邪以外の病気でも発熱という症状が起こることがあるからです。身近なもので言えば、「インフルエンザ」や「食中毒」でも発熱することがありますよね?喉の痛みも「扁桃腺炎」などで発生しますし、鼻づまりでしたら一番身近なのは「花粉症」でしょうか。

このように病気と症状とはイコールの関係ではなく、ある病気になったときに発生する(可能性がある ※1)身体反応のことを症状と呼びます。

※1可能性があると注釈を入れたのは、ある病気になったら、その病気の身体症状として定義されている症状がすべて発生するわけではないからです。例えば風邪であれば、上記で上げた症状以外にも例えば腹痛を訴えることもありますよね?ですが風邪になったからと言って必ず腹痛になるわけではありません。

「うつ」と「抑うつ状態」も同じ関係です。「うつ」という病気の主要な症状は「抑うつ状態」ですが、「抑うつ状態」は症状なので「うつ」でなければ発生しないというわけではありません。

筆者の患っている「双極性障害」の症状にも「抑うつ状態」があります(双極性障害躁状態うつ状態を繰り返す病気ですから当たり前ですね)。

さて、解説が長くなってしまいましたが、ここからが本編です。

溢れかえる食品添加物

現代社会では、一人暮らしや共働きにより、なかなか全ての食事を自炊できない環境にあります。そんな中では、スーパーやコンビニの総菜、弁当、インスタント食品にお世話になることが多々あると思います。

しかし、今からあなたが口にする食品の成分表をよく見てください。化学薬品(少なくとも、明らかに食品ではないもの)が入っていませんか?

 

リン酸塩(ナトリウム、Na)、亜硝酸塩(ナトリウム、Na)、安息香酸ナトリウム(Na)、ソルビン酸K、アスパルテーム(L-フェニルアラニン化合物)、アセスルファムKカリウム)、調味料(アミノ酸等)、PH調整剤...

 

何も考えず食べたいものを買ってきたのであれば、上記のうち最低でも一つくらいは混入していることがほとんどだと思います。また、調味料(アミノ酸等)というのも、実際には「グルタミン酸ナトリウム」という科学的に合成されたうまみ成分が使われているのです。

この中で、うつに影響を与える可能性があると考えられる食品添加物を挙げていきます。

リン酸塩(ナトリウム、Na)

最もよく目にする食品添加物だと思います。前述した総菜、弁当だけでなく、清涼飲料水、缶詰、ソース類、漬物類、アイスクリーム、練り物、麺類など、ありとあらゆる加工食品で使われています。食品の形状保持、保水、弾力性維持、色調改善、保存料など、加工食品にはなくてはならないあらゆる効果を持つからです。もはやリン酸塩なしには加工食品は成り立たないと言われるほどです。

もともとリンは加工されていない食品にも多く含まれています。そしてリンは骨の原料になるなど、人間の体にとって欠かせない栄養素でもあります。(農業やガーデニングに明るい方は「窒素、リン酸、カリウム」という言葉を聞いたことがあるはずです。これは植物の肥料の三大栄養素ですが、リンは植物の育成にも欠かせないわけです)

しかし、現代社会ではあまりにも多くの加工食品にリン酸塩が使用されているため、過剰摂取になりがちなのです。リンを過剰摂取すると、今度は逆に既に出来上がっている骨の中からカルシウムを奪ってしまい、骨粗しょう症の原因になるといわれています。

また、慢性的にリンを大量摂取していると低カルシウム血症を引きおこし、脳神経細胞を興奮させイライラ・情緒不安定、集中力の欠如の原因になる可能性があります。これらの症状が間接的にうつの原因になる危険性があるのです。

昔からイライラしている人に「カルシウムが足りていないんじゃないの?」と言うことがありましたが、まさにリンの過剰摂取によりカルシウムが足りなくなってしまうわけですね。

 

危険な食品添加物リン酸塩は現代人のリン過剰摂取に影響している!?

食品添加物 リン酸塩とは | オーガニック倶楽部通信

 

亜硝酸塩(ナトリウム、Na)

これは肉や魚の加工食品に多く使われている食品添加物です。使用用途は食品の黒ずみを防ぐ発色剤としてです。

亜硝酸塩は元々毒性が強いことが知られていて、使用量が制限されています。アメリカではベビー用品への使用が禁止されているくらいです。

うつへの影響や致死量が低いことに加え、発がん性も指摘されており、うつ患者でなく健康な方にとっても、なるべく避けたい食品添加物の一つと言えるでしょう。

アスパルテーム(L-フェニルアラニン化合物)、アセスルファムKカリウム

アスパルテームおよびアセスルファムKはショ糖の100倍~200倍の甘味を持ち、しかも0キロカロリーの人工甘味料です。最近多いローカロリーまたはノンカロリー食品には必ずと言っていいほど含まれています。

アスパルテームアセスルファムKを1:1で併用すると甘みが増し、その味わいも砂糖に近くなることから、同時に使われていることが多いです。

元々抑うつ状態の時には身動きができなくなって何も食べられなくなる人がいるようですが、逆に常に何かを食べていないとイライラして過食になってしまう人もいます(筆者がこのタイプです)。うつの時に処方される抗うつ薬には「食欲増進」の副作用を持つものがあるため、病気の症状とこの服作用が組み合わさってしまうと、とてつもなく食欲が出てしまいます。筆者は二つ目の精神科(現在の主治医)に通院し始めてから「リフレックス」という抗うつ薬を処方されるようになったのですが、それから3か月も立たず10kg太ってしまいました。

このように抑うつ状態では過食に悩まされることが多いので、体重を維持するためにこれらのローカロリー、ノンカロリー食品は大変ありがたく思えます。

しかし残念ながら、アスパルテームはうつを引き起こすリスクが指摘されています。したがって抑うつ状態の患者がこれらの人工甘味料を大量摂取することは好ましいこととは思えません。

さらに、アスパルテーム不眠症の原因になるという報告もあります。

実際、筆者は体重増加に悩んでいたある時期、「からだカルピス」というノンカロリーの機能性表示食品を毎日飲んでいたことがあります。ノンカロリー飲料ですので当然アスパルテームアセスルファムKが使われていました。独自の乳酸菌に体脂肪を減らす効果があると謳われていたため藁にもすがる思いで飲み始めたのですが、一週間ほど飲み続けた頃からだんだんと夜中に覚醒する回数が増え、また早朝に目が覚めてしまうようになってきました。最初は原因がわからなかったので引き続き飲み続けていたのですが、2週間も経つと全く眠れなくなってしまいました(睡眠効果のある精神薬を大量に服用しているのにも関わらずです)。

何かおかしいと感じていたちょうどその時、たまたまYahoo!Japanだか何かのニュース欄で「アスパルテームに不眠の効果あり」という記事を見つけました。まさかと思いその日から飲むのをやめたところ、三日程度でまたしっかりと寝られるようになりました。

アスパルテーム自体の不眠効果なのか、それとも飲んでいる薬の効果を打ち消してしまっていたのかまではいまだに定かではありませんが、それ以来これらの人工甘味料は一切摂取しないように気を付けています。

調味料(アミノ酸等)

上述した通りこれの正体は主に「グルタミン酸ナトリウム」であり、うまみ成分としてインスタント麺や調味料全般などに使われています。

残念ながら、この食品添加物にも知能障害やうつの原因になる可能性が指摘されています。アメリカでは離乳食での使用が禁止されています。

筆者の場合、健康のために夕食は野菜たっぷりの味噌汁を作って飲んでいるのですが、このとき使用していた「ダシ入り味噌」に使われていました。また同じく健康のために食べていた納豆についているタレにも入っていました。

今では味噌汁は煮干しと昆布からダシを取り、納豆にはオリーブオイルと塩をかけて食べるようにしています。

まとめ

いかがだったでしょうか?普段何気なく口にしているありとあらゆる食品に、うつを悪化させる可能性のある物質が含まれていることがわかりましたね。

もちろんこれらは「可能性が報告されている」レベルのものもありますし、大量摂取しなければ問題にならないというのが国や製造メーカーの見解ではあります。

ただ、抑うつ状態の患者は動くことすら億劫になっており、特に一人暮らしだと自炊など夢のまた夢だったりするので、スーパーやコンビニの総菜、弁当、インスタント食品が主食になっている方が多いのではないでしょうか?(筆者も抑うつ状態が酷い時はそうでした)

結果的に、毎日、毎食のようにこれらの食品添加物を摂取していることが、抑うつ状態をさらに悪化させている可能性は否定できませんので、抑うつ状態の方は大変であっても、自衛のためになるべくこれらの食品添加物を避けるようにした方がよいでしょう。

うつ患者の家族の方については、なるべくこれらの食品添加物を避け、逆にうつに良いとされる食品をなるべく献立に取り入れることを心掛けていただければと思います。うつによいとされる食品については、別の機会に説明したいと思います。

 

危険度レベル「高」。これだけは避けたい、特にハイリスクな添加物リストをまとめました。

しつこい疲れは副腎疲労?とりたい食材、避けたい食材|ヘルスUP|NIKKEI STYLE

http://hirogon-i.com/symptomscat/post-2175/